NICO(ヘアメイク)vs古波津監督対談#1
古: 今回はヘアーを担当したNicoさんにお話を伺います。各シーンでプリシラの髪型が変化しているのが一つの見物。どれも面白いんだけど、絵 みたいだなと思ったのはプリシラが流れ着いて横たわっているところの髪。
私が漠然と思い描いていた、流れるような線が見事表現されていた。あれはどうやって表現しているの?
ニ: 各シーン、全部にテーマ(裏設定)があったこのmarionetteには、何度もディスカッションしあい、ワンシーンのディテールを話し合ってきました。
古波津監督が絵コンテにする前に、出来るだけ皆(監督、撮影、コスチューム、メイク、美術、ヘアー)でシナリオから想うビジュアルを資料やデザイン画を必ず人数分コピーして集まり、一つのシーンに6人6色の意見アイディアがいつも沢山ありました。具体的な絵(コンテ)がないからこそ、シナリオを文字で読んで、6人が形にして表現する!と言うことでmarionetteはセリフがないものを監督発信で掘り下げる事、そしてワンシーンづつに深い意味を持てることが出来たと想っています。とても、意味のあるディスカッションで、昨日のように思い出されます。
そして、質問の「ボートで流れ着いたプリシラの髪」は、全部作りものです。ウェットのテクスチャーにした髪を何日間か、本に挟んで平面にし、色んな円形を作りました。「絵のような‥」と監督からありましたが、最初にかかせてもらったディスカッションの時に、コハツ監督から"哀しみのベラドンナ"の絵がすごくいいんだよー!っと資料をもらって私もすごーく共感、大好きっ!と想い、それをヒントに作り出しました。
古: そっか、ベラドンナも絵だったし、最初から平面的なイメージでいこうって話してたんだね。それにしてもいい仕上がりになりました。
次回はいろいろなシーンに隠されたヘアーの秘密に迫ります!
◆映画「マリオネット」の詳細はhttp://www.no-work.com/marionette/
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